読み終えました

前回のメモにも書いた、カルロス・ルイス・サフォンの「風の影」。

日曜に購入して読み始めたら止まらなくなり、
お風呂の中で
(わたしはよく本を持ち込み長居をするので実家の母に「バスタブで溺れてるかと思った」と何度も入浴中にのぞかれたことがあります。)
、通勤電車の中で、寝る間も惜しんで夜更かしをし、ランチ後のおしゃべりにも参加せず、家事もおろそかにし(汗)、
読みふけっていたのでした。

わたしは本の感想を人に話すというのが得意ではないので、
ここに書くことによって「魅力」が半減しかねないのですが、
出てくる登場人物の感情の描写がすばらしく
ついついその人物になった気で読み進めてしまい、
クスリと笑ったり、憤慨したり、こころが痛くて、怖くて、胸がはりさけそうな思いをしました。
主人公が一つ一つの真実のドアを開けていくように、
わたしもその先に何が待っているのか知りたくて仕方なく
きっと後悔してしまうんじゃないか、知らないほうがいいんじゃないかと思いながらも、
次のページをめくっている、という感じでした。

たくさんの登場人物が出てきて、彼らが運命で絡まりあい
わたしも主人公と一緒に「現在」なのか「過去」なのか、それとも「未来」なのか
一瞬わからなくなってしまう、
あれは誰の話なのだろうか、自分か彼か、彼女か…。
フとページから目をあげて、自分の立っている位置を確認する感覚。
どっぷり、物語の中の彼らといるような。
この作者のサフォンはすごいなぁと感心させられました。

この話は1945年のスペイン・バルセロナに住む10歳のダニエル少年が
「忘れられた本の墓場」で1冊の本に出会うところから始まります。
わたしが知っているバルセロナは、まさにこの夏に訪れたあの明るいバルセロナ。
この本に描かれているバルセロナは、暗い政治の影におびえる街です。
何もかもが暗く、陰気な感じがします。
わたしの知らなかった人々の悲しい歴史が、バルセロナが、目に見えるようで
胸がいっぱいになりました。

それでも、最後は明るい希望の光がバルセロナに、彼らにふりそそいで
救われた思いでした。

わたしも、次回バルセロナを訪れる時は彼らの影を探してみたいと思う。
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by ryo-5-1006 | 2007-11-06 21:42 | メモ


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